シンゾウアプリアナザーストーリー

本施策は東京コミュニケーションアート専門学校( @TCACRE )さんとのコラボによる学生さんの創作チャレンジ企画です。
シンゾウアプリの世界観をベースに学生さんがどんな想像を膨らませるか? 我々運営サイドも楽しみです!
シーズン1
...おい、そこの者。
儂の臓器を持つ者よ。
この声が届いているか?
ふむ、この書物が真ならば、聞こえているであろうが...
逆に儂には臓器を持つ者の声が届かぬかもしれんな。
ならば...
そこの者。今から儂の指示に従え。
よいな?
まず、目の前にあるそれを触れ。
ただし、そっと、優しく、赤子に触れる様にじゃ
優しく触れる 59%
強く痛くする 41%
痛み...いや、擽ったい。妙な感覚じゃの。
まぁ、よい。呪いが真だと、よお分かった。
...。
今のは貴様の...驚きか。
感情が伝わってくるのだな。
声は聞こえて来ずとも、意思疎通はなんとか出来そうじゃのう。
これは、信じざるを得まいな。
...。
困惑か。
無理もない。
よかろう、説明するぞ。
心して聞け。
これは「心ノ臓ノ晒シ刑」という呪術じゃ。
呪いの対象者の心臓を切り抜き、他者に引き渡すという。
世にも惨たらしい呪術じゃ。
耳にしたことはないか?
...。
うむ、混乱しているようじゃな。
だが、話を進めさせてもらうぞ。
呪いで切り抜かれた心臓は板状の何かに入れられ、誰かの手に渡るといわれておる。
儂の考えが正しくば、貴様がその板を持っとる筈じゃ。
そこで、モノは相談じゃが、儂はこの乱世でなさねばならぬ事がある。
まだこの世を去る訳にはいかん。
すまぬが、呪いが解けるまで、その臓器、丁重に扱ってくれまいか?
丁重に扱う 68%
乱暴に扱う 32%
助かった。貴様の善心に礼を言おう。
恐らく、儂以外にも呪われた者は居るじゃろ。
暇をみて調べ、見聞を深めておいてくれ。
ひとつ気掛かりなことがある。
貴様が手にしているその臓器。
呪術でいわれる心臓ではないであろう。
...。
なぜ違うと思ったのか?疑問に思うのも無理はない。
それは臓器を抜き取られる直前、腹から痛みが走ったからじゃ。
ふむ、胃、脾臓、腎臓、肝臓...
...。
今、反応したか。
その手に持つのは肝臓か?
肝臓ならば縦に、他の臓器ならば横になぞれ。
縦になぞる 49%
突っつく 51%
あいた!?
ぬぅ...
痛みの位置からして、確かに肝。
ふはは!「心ノ臓ノ晒シ刑」ならぬ「肝ノ臓ノ晒シ刑」か!
これまた痛快愉快奇々怪々!
度肝を抜かれるとは、正にこの事よな。
うん?儂の反応を不思議に思っとるのか。
流石に初めは焦りもしたが、人とは面白いもので、恐ろしければ恐ろしいほど、逆に冷静になるようじゃ。
まぁ、この程度の呪い、儂の歩みを止める理由にもならんがな。
...。
ふははは!次は貴様が度肝を抜かされたか。
感情が様々な方向に行くのう。
面白い!
つまらん者は儂が笑うた時は呆れ返るか、嘲笑うかだが...
どうも貴様はその辺の者とは違うようじゃ。
貴様、名をなんと申す?
...。
む、そうか、貴様の言葉は儂に届かんのだったな。
こればかりは是非もなしよな。
じゃが、こうしておると気が紛れる。
ほんの一瞬だが、悲しみをも忘れられる。
...。
心配か。
貴様は随分と儂に気を掛けるな。
なかなか面妖な人間じゃ。
見ず知らずの男だぞ。
ふはは!止めじゃ止め!腹を探るのはよそう。
儂の肝を握る者!よぉく聞けい。
そして心に刻め!儂の名は...
む?
この感覚...貴様か。
はぁ...ようやく繋がったか。
久しいのう。
一体何をしておった?
流石の儂でも少し肝が冷えたわ。
一年近くおも音沙汰無しではな。
...。
一年というのが驚きなのか?
...ふむ
のう、貴様はあれからどれ程の時を過ごした。
儂と同じ一年か?
一月、七日、一刻か?
よもや、一瞬か。
...。
うむ、そうか。
貴様にとっては瞬きの時であったか。
なんと奇妙な。
より一層この呪術の本質が分からんようになったわ。
頭が混乱してきたら、疲れが湧いてきたわい。
明日に...
いや、また同じ事が起きてしまっては、時間の無駄。
...。
む、何だ。心配しておるのか。
儂が以前と違って気落ちしておるからか...
いやなに、儂とて人の情が無い訳ではない。
小煩い奴が居らんと、静か過ぎる。
...虚しいな。
...。
興味があるのか?
ふっ、物好きな奴め。
思えば、儂に気に掛ける奴は貴様と彼奴ぐらいか...
のう、ここはひとつ話を聞いてはくれんか。
一人のうつけの話じゃ。
そのうつけ者は、気性が荒く、言いつけを守らず、大人からは厄介者扱いされておった。
一方、彼奴の二つ下の弟は、真逆。
言いつけは守り、穏やかで、礼儀も正しい。
周囲からは大層気に入られておった。
ある日、うつけは己を疎ましく思っている母親にかまって欲しく、弟を小突いた。
弟は達者な演技で畳の上で倒れ伏した。
すると、母はうつけに茶器を投げ、増悪の目を向けた。
うつけは酷く怒り、悲しんだ。
そして、女を母親だと思わんようになった。
そんな家中にあって、爺だけがうつけを心配し、彼奴の理解者であろうとしてくれていた。
小煩く、鬱陶しくはあったが。
時が過ぎ父を亡くし、当主として国を治めねばならぬという時にあっても、うつけは愚行を止める事をしようとせんかった。
爺はうつけの目を開かせようと、決死の覚悟で自身の腹に刃を突き立てた。
流石のうつけもこれには堪えた。
...まさにたわけ者じゃ。
爺をそこまで思い詰めさせいたことにも気づかずに...
長話をすまなかった。
しかしなかなかに笑える話じゃろう?
そうは思わぬか?
思う 48%
思わない 52%
ふっ...やはり、貴様は人が良すぎるのう。
のう、うつけはこのままでよいと思うか?
...いや、よい。
聞くまでの事ではない。
...。
なに、うつけのことならば心配はいらん。
お人好しにでも話をして、いくぶんは胸の痛みも和らいでおろう。
さて、うつけの話はこれまでとしよう。
ところであの後、貴様は何か調べたか?
...。
ふむ、まだか。
まぁ、是非も及ばずか。
あの短時間では無茶というもの。
...ひとつよいか。儂の名は、貴様に届いておったか?
...。
そうか、儂の名は届かんかったか。
...。
そう落ち込まんでよい。
それにのう、呪いを解く術が今分かった。
...。
そう驚く事ではなかろう。
儂とて何もせんかった訳ではない。
貴様よりは時間があったしのう。
恐らく、この呪術、儂の名を貴様に明かす事で解けるじゃろう。
名とは古来より呪術に用いられておる。
名で人を呪うものじゃが、ある書物には、名を明かす事によって呪いを解くとされておる。
儂の名が貴様に届かんかったのは、呪いを解く事が邪魔されたという事。
そう考えれば...
今一度行くぞ...よいか?
.........聞けい!儂の名は...
おぉ!貴様か、達者であったか?
...。
そう怒るではない。今一度名を告げる事により、疑念が確信へと変わった。
うむ。やはり名乗りを上げる事が呪いを解く方法らしい。
二度も邪魔をされたとなれば、これは間違えなかろう。
さて、儂はあれから三月の時を過ごしたが、貴様はどうじゃ。
また一瞬であったか?
...。
やはりのう。 時の流れが些か噛み合わんな。
まぁ、よかろう。
儂は今、気分がよい。
...。
何故じゃと?
...儂が建立を命じた寺が、漸く完成する。
せめてもの贖罪じゃ。
彼奴があの世で気に入るとよいが...
...。
貴様は何を心配しておるのだ?
儂がまた気落ちしとるからか?
それとも、儂とまた話が出来なくなる事をか?
...。
ふはは!両方か。なかなか愛いやつめ。
......そろそろか。別れの時が来たようじゃ。
今日は、という事じゃ。
...。
そう怒るではない。
儂の言い方が悪かったわ。
まぁ、三度目となれば感覚は大体掴めた。
さて、時間じゃ。 また会おう友よ。
...。
ん?これは...友か!久しいのう。
この一年、首を長くして待っておったぞ!
儂は今、一仕事終えた後でのう。やっと腰を下ろして茶が飲めるわ。
あの後、儂はマムシという男に呼び出されてのう。
その際に正装に身を包んで、マムシの前に出た。
そしてたらどうだ!周りは皆、目を丸くして、 だらしがなく口を開けておったわ!
...。
困惑?あぁ、貴様は儂の姿を目にした事が無いのか。
うむ、貴様ならよいか。
...実は、儂はのう、普段からだらしがない格好をしておった。
然し、それは儂をうつけと思わせる為の策じゃ。
まんまと儂の策に嵌っておった者は皆、度肝を抜かれた様な顔をしておったわ!
マムシもその一人。彼奴の面食らった顔は二度と拝めんかもしれぬなぁ。
まぁ、無理もなかろう。父の葬儀でも、正装を着ずにおったしのう。
...。
いや、呆れ返るのではない。
敵を欺くには、まずは味方からと申すじゃろ。
この奇策があったからこそ、マムシと提携を結ぶ事が出来たのじゃぞ!
もっと儂を褒めぬか!
撫でる 54%
突っつく 46%
む?頭を撫でておるつもりか?ふっ...良い気分じゃ。
まぁ、マムシと協力関係となった事で、此度の戦に勝つ事ができた。
マムシにとっては絶好の機会にも関わらず、儂を裏切んかった。
皮肉よのう、血を分けた兄弟よりも、マムシの方が信頼ができる。
まっ二番目にじゃが。
...。
一番が誰だか気になるか?
儂が最も信頼をしとるのは...
儂の肝を持つ貴様じゃ。
...。
ふははは!照れておるな?愛いやつめ。
強く肝臓を押す 29%
高速で肝臓を突っつく 71%
あいたたた!?照れ隠しにしてはちと、度が過ぎるわ!
...。
貴様...楽しんどるじゃろ。
...はぁ、全く、貴様でなければ、その首切り落としていたわ。
...。
ふはは!そう怯えんでもよい。安心せい、貴様以外ならじゃ。
相も変わらず、貴様は面白い奴よな。
ところで、ひとつつ良いか?
貴様には仮に兄弟がおる。
そやつが自分の命を狙っておった。
貴様ならそやつをどうするか?
生かすか?葬るか?
前者なら撫で、後者なら か・る・く 突っつけ。
撫でる 50%
突っつく 50%
いや、大事は己の意思で決するべきだな。
すまなかった。
よし、腹は決まった。礼を言うぞ。
さて、そろそろ時間じゃな。
この時が一番、心寂しいのう。
...では、また会おうぞ。我が友よ。
...。
...うん?おぉ!久しいな友よ!達者であったか?
貴様とこうして話すのも此度で五度目か。
貴様の方は何ら変わりはないか?
...。
そうか。ならばよし。
...。
む?儂か?儂はのう、拠点を移したのう。
この地を手に入れるのは容易かったのう。
慢心しておる敵ほど、討ちやすいものはない。
彼奴らは儂の叔父が味方になると思い込み、悠々と過ごしておったわ。
誠に阿呆よな。
それで討たれたとなれば、笑い話にもならん。
...。
む?貴様、討たれた奴の心配をしておるのか?
ふはは!貴様、お人好しにも程があるじゃろ!
うむ、それも貴様の魅力の一つ。
儂はその良心に幾度となく救われた。
じゃが、彼奴にソレを向けるのは、気に食わぬのう。
...。
何を焦っておる?
安心せい、貴様には手を出さん。
阿呆はもうこの世には居らぬ、流石の儂とて地獄まで手が出せぬしな。
じゃが、今頃、灼熱地獄にて罰を受けておるじゃろう。
...どうじゃ?儂が恐ろしゅうなったか?
撫でる 48%
突っつく 52%
儂を恐れぬと?
貴様の居場所を探し当て、討ち滅ぼすかもしれぬぞ。
...。
何?否定、安心?
儂がそのような事をはやらぬと申すのか?
ふはは!そうじゃな、儂の命を握っておるのは貴様じゃ!
迂闊に手出し出来ぬな!
ふははは!ますます貴様を気に入ったわ!
男なら家臣。女なら嫁にしとうぐらいじゃ!
よし、決めた。
儂は必ず、貴様の居場所を突き止めようぞ。
覚悟しておれ!
...。
はっはははは。
驚いたか?
今ではないが、いずれな。
今宵は貴様と時を共にしたい気持ちでおる。
耳をかせい。
ふむ...では昔話を一つするかのう。
例のうつけの話じゃ。
あのうつけに弟がおったじゃろ?
弟とうつけは始めから仲が悪かった訳ではない。
弟が物心着く前はそれはそれは仲の良い兄弟じゃった。
然し、弟は兄との格差を知り、いつしか兄を避けるようになった。
...うつけは、弟と酒でも酌み交わし、共にこの乱世を薙ぎ払いたいと思っておるじゃろう。
...。
同調してくれるか、嬉しく思うぞ。
...うつけがじゃ!決して儂ではないぞ!
ゴホン。
さて、そろそろ時間じゃ。
また会...
えぇい!煩い!なんじゃ、こんな夜更けに!
......なに?マムシが...
...。
友か。
...あれから数月か。時の流れは遅いのう...
...。
なんじゃ、儂の気が沈んでおるのが気になるか。
...友よ。人とは、何かをしておらぬと駄目になるのう...
いや、儂の策ではあるが...
あぁ!実につまらぬ!退屈じゃ!
...。
ははは!急に声が大きくなって驚いたか。ははは!はぁ...
街に出たいのう...
更に言えば兵の訓練や銃を扱いたいのう...
あと、干し柿も食いたい...
隠居してから、暇で暇で仕方ないわ!
彼奴め...三日をも閉じ込めおって...
...。
何故此処に閉じ込められておるのか、疑問に思っておるのか...
儂も分からぬ!
心当たりといえば...
先日、今の当主の懐から金を盗み、その金で着物や茶器、その他諸々買い漁った事かのう...
はした金というのにも関わらず、彼奴は鬼の形相で「隠居殿!もう我慢できませぬ!」と吐かして、儂をこの部屋に閉じ込めおった。
誠に狭量な男じゃ。
そうは思うわぬか?
同意するなら撫でろ。
撫でる 58%
突っつく 42%
そうじゃろ!やはり貴様は話が分かる奴よな!
貴様には話しておこう。
よいか。儂はのう、商人から情報を得る為に、その店一番の品を買っておったのじゃ。
決して良い柄、良い茶器じゃ。と思って買っとらんぞ。
...。
何故、呆れ返っておる。
儂には下心など一切無い!よいな?
然し、誠に暇じゃのう...
此度は、貴様に聞かせるような笑い話も無い。
さてはて、どうしたものか...
友よ。貴様、芸ができぬか?
...。
ふはは!そう焦るでない。冗談じゃ。
貴様を揶揄うのは誠に面白いのう!
...。
ふはは!拗ねるでない!
...。
ん?...まさか!貴様、突っつく気か!?
止めんか!あれはかなり痛いぞ!
突っつかない 54%
突っつく 46%
はぁ...肝が冷えたわ。もう変な気を起こすのではないぞ。
...は!今のやり取りで閃いたぞ。
此処を抜け出すか。
そうと決まれば退路の確認をするかのう!
...何処の道も駄目じゃ...
あっちらこっちらに見張りを配置させておったわ。
流石儂の家臣。無駄に良い働きを見せおって。
...抜け出す事はできぬか。
...あ、忘れておったわ。呪いについてじゃが...
何じゃ!騒がしい!
...そうか。遂に動いたか。
友よ、今宵はここまでのようじゃ。
儂はマムシを救いに行くぞ。
朗報を待っておれ。
...。
おう、友か。
貴様は本当に神出鬼没よな。
月が満ちる時のみかと思いきや、此度は欠けた時。
更に屋外ときた。
いよいよこの呪いの定まりが分からぬのう。
...儂は彼奴を救う事ができんかった。
儂があと少し、早く敵を薙ぎ払っておれば、間に合っただろうに。
...無念じゃ。
...。
そうじゃ、貴様にはまだ話とらんかったな。
...五度目のやり取りの後、ある報告を受けた。
マムシの息子が謀叛を起こしたとな。
謀叛とはいわば裏切りじゃ。
儂は前回のやり取り後、マムシの救援に出た。
あの戦にはマムシの勝機は一切無かった。
儂はそれでも彼奴を救いたい一心で、戦場を駆け抜けた。
然し、マムシを救う事は叶わんかった。
今、後悔したところで何も変わらぬ事はよう分かっておる。
貴様に見苦しい姿を見せてしまう事を許してくれ。
...。
相も変わらず貴様は優しいのう。
...のう、友よ。時が来したら、儂を殺してはくれぬか?
...。
ふははは!冗談じゃ。慌てんでよい。
儂はまだ地獄に逝く訳にはいかぬ。
この乱世を薙ぎ払わなくてはならぬ。
うむ、貴様のおかげで気が晴れた。感謝する。
...さて、時間じゃ。
また会おうぞ。
おぉ...友か...
あれから数月か...
...。
あぁ、儂の事を心配しておるのか...
気落ちしておる事をか...
あの時の事は何とか持ち直す事ができた。
問題はのう...
目の前にあるこの溜まりに溜まった雑務。
どうしたものか...
...。
思いっ切り呆れるのでない!
普段の儂はこうではない!
ただ、その気がせんかったのみ...
決して、苦手ではない!
マムシがこの世を去ってからというもの、儂に雑務を押し付けおって...
......マムシか...
...。
心配いらぬ。
確かにマムシの事は心残りじゃが...そうも言ってられぬ。
なに、ただの掃除よ。
...知っておるか?
埃はのう、纏めて払うと綺麗に取れる。
それは、埃以外にも言える事。
じゃが、その前に...
これを片さねば動こうにも動けぬ。
...よし、彼奴に押し付けるか。
うむ、これにて一件落着じゃな!
機は熟した。後は埃の動き次第よ。
...そろそろか。ではな、友よ。
...なんじゃ、友か...
...。
そうじゃな...ちと疲れたわ...
...。
いやなに、予想通り弟が儂を裏切った。
まぁ、それはよい。問題はこの雑務の量じゃ...
...。
貴様、今またか。と呆れ返ったじゃろ!
今回は決して怠けておらんわ!
実はのう...
裏切った弟の処罰についての話し合いがあった。
儂は弟を許す。その旨を伝えた。
予想通り猛反対の嵐。
思った以上に酷く、これは骨が折れるであろうな。
と頭を悩めておった。
すると、儂の意見に賛同し、周りを説得した者がおった。
儂はその者に、褒美をつかわそう。と申した。
すると、彼奴は大量の半紙を渡し、これをお願い致す。
と、雑務を押し付けたのじゃ...
彼奴、頭が回る奴じゃのう...
...。
貴様、今まで一番呆れておるな...
...一度裏切った者は二度も三度もあるか...
いやなに、話し合いの時、一人の男が申した言葉よ。
事実、そうかもしれぬ。
じゃが、儂は彼奴の事を信じてみたい。
これは賭けじゃ。
彼奴が儂の手を取るか、振り払うかの。
...さて、儂はこの雑務を片すとするかのう。
ではな、友よ。
...。
おぉ、友か!
近頃はやり取りが多く、嬉しく思うぞ。
いやはや、この呪いはつくづくけったいなじゃのう。
呪いと言えば、いつぞやか前に呪いについて話そうと思っておったが...
すまぬ。その事を忘れておったわ。
今のところじゃが、肝を抜き出す呪いも肝を取り戻すは見つからぬ。
じゃが、なかなか面白い呪いがあってのう。
「厠で息を引き取る呪い」じゃ。
誠に馬鹿馬鹿しい呪いじゃが、掛かった者は笑い話の種になる事じゃろう...
ある意味恐ろしい呪いじゃ。
儂とてこれを使うのは気が引ける。
じゃが、この呪いを掛けてみたいと思う儂がいる。
...。
考えてみよ!このような面妖な呪い、掛けてみたいと思わぬか!
...。
そうか、思わぬのか。
...!そうじゃ!貴様に掛けてみるのもまた面白そうよな。
...。
ははは!冗談じゃ、本気にするでない。
そうと分かったならば、その指をしまわぬか。突っつこうとするでない。
突っつかない 30%
突っつく 70%
(続く...)
https://twitter.com/125Inc/status/1156162333489582081?s=20